肘や肩の痛みは
幅広い年代でみられます
テニス肘・野球肘・野球肩は、スポーツをされている方に多い症状といわれています。
中高年の運動初心者をはじめ、成長期の子どもにも、肘・肩の痛みは生じやすくなっています。
きちんとした対処をせずに放置していると、成長軟骨を傷害することで、後遺症が残る可能性もあります。
メカニズムを理解して、早めの対処・予防を始めていくことが重要です。
こちらのページでは、テニス肘・野球肘・野球肩の原因と症状の特徴、日常で行える対策がわかるようにまとめてあります。
ぜひ最後までお読みになり、痛みの改善につなげていただければと思います。
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目次
このようなお悩みはありませんか?
こちらのページは、次のようなお悩みのある方に有益な内容になっています。
- テニスのバックハンドで肘が痛む
- 肘が腫れており、投球練習後に痛みもある
- 野球肩と言われたが、対処法がよくわからない
- 練習を休んでも、すぐに肘や肩の痛みをぶり返してしまう
- キーボード操作をしていると、肘に痛みを感じるようになってきた
- 肘や肩の痛みを起こさないように予防したい
テニス肘・野球肘・野球肩の
原因と症状について
テニス肘・野球肘・野球肩のメカニズム
●テニス肘とは
テニス肘とは、肘の外側部分に痛みを生じたものをいいます。
手首や肘を伸ばすための「短橈側手根伸筋腱」に炎症を起こしたものと考えられます。
テニスのバックハンドによって発症しやすいため、この名前で呼ばれていますが、正式名称は「上腕骨外側上顆炎」とされています。
●野球肘とは
投球動作の繰り返しで発症する、肘の痛みです。
主に3つのタイプに分けられます。
・内側型
肘内側の靭帯の損傷、軟骨の剥離などをいいます。投球時に肘の内側に牽引力が働き発生するといわれています。
・外側型
肘外側に生じる骨壊死や軟骨の損傷などをいいます。
骨同士の衝突によって発生するといわれています。
・後方型
肘後方の骨の剥離や疲労骨折などをいいます。
フォロースルーで肘を伸ばした際、筋肉の牽引力が働くことで発生します。
●野球肩とは
投球動作の繰り返しで発症する、肩の痛みをいいます。
損傷の仕方によって、次のようなタイプにわけられます。
・インピンジメント症候群
上腕骨と肩甲骨が衝突を繰り返し、炎症を起こしたものです。
・上腕骨骨端線離開(リトルリーグショルダー)
成長軟骨を損傷したものです。
・肩板損傷
肩関節を固定するインナーマッスルを損傷したものです。
・肩甲上腕神経損傷
首から肩にかけて走行する末梢神経に、圧迫や牽引力が加わったものです。
●テニス肘・野球肘・野球肩の主な原因
次の3つの要素があわさるほど、肘や肩を痛めやすくなります。
・オーバーユース
使いすぎのことを指します。
・ミスユース
負担のかかるフォームで運動を続けることを指します。
・ディスユース
準備運動不足のことを指します。
そのほか、肩や手首の柔軟性の低下、筋力の低下なども、組織を痛める原因に挙げられます。
●スポーツ以外での発症
仕事や家事などで、「重いものを片方の腕で引っ張る」「手首を繰り返し使う」といった習慣があると、肘や肩を痛めることがあります。
テニス肘・野球肘・野球肩の症状について
テニス肘・野球肘・野球肩では、次のような症状例が挙げられます。
●テニス肘の主な症状
肘外側にある骨の出っ張りに圧痛がみられます。
また、「手首をそらせる」「肘を伸ばしてものを持ち上げる」「雑巾を絞る」といった動作時に痛みを生じやすいです。
基本的にテニス肘では、安静時の痛みはみられません。
テニス肘の代表的な検査方法には、次のものが挙げられます。
肘外側の痛みが誘発されれば、テニス肘が疑われます。
・チェアテスト
肘を伸ばしたまま、椅子を持ち上げます。
・トンプソンテスト
抵抗を加えた状態で、手首を反らす方向に力を入れます。
・中指伸展テスト
抵抗を加えた状態で、中指を伸ばす方向に力を入れます。
●野球肘の主な症状
・内側型
内側型では、肘内側の圧痛、腫れ、熱感などがみられやすいです。
また、投球時の疼痛や肘の動きの制限、小指のしびれなどが症状の特徴に挙げられます。
・外側型
肘の外側に疼痛がみられます。
運動時の痛みに加え、剥離した軟骨が関節で引っかかり、ロッキングを起こすこともあります。
・後方型
肘後方に疼痛があり、投球時の痛みやロッキングを起こすこともあります。
●野球肩の主な症状
・インピンジメント症候群
腕を上げていくと、一定の角度(70〜120度あたり)で痛みや引っ掛かりを生じ、それ以上は腕をあげられなくなることもあります。
・上腕骨骨端線離開
投球時や投球後の痛みが主な症状です。
放置して使い続けていると、軟骨の骨折や成長障害を起こすおそれもあります。
・肩板損傷
痛みで腕が上げられなくなります。
また、炎症によって夜間痛を生じ、夜眠れなくなることもあります。
・肩甲上腕神経損傷
肩の後ろ側に痛みやしびれ、疲労感を生じることがあります。
テニス肘・野球肘・野球肩への
対処法と予防方法
スポーツによる肘や肩の痛みへの対処法
テニス肘・野球肘・野球肩が疑われる場合は、POLICE処置の考え方で改善を目指しましょう。
POLICE処置とは、次の頭文字をとった言葉のことです。
●POLICE処置
・Protect(保護)
包帯やテープなどで、患部を保護します。
・Optimal Loading(最適な負荷)
できる範囲での日常動作を行い、患部の改善を早めていきます。
・Icing(冷却)
氷水の入った袋を当てて、患部を冷却します。
・Compression(圧迫)
腫れを抑えるため、包帯やタオルなどで患部を圧迫します。
・Elevation(挙上)
内出血量を抑えるため、患部を心臓より高い位置に挙上します。
肘や肩に痛みが出たら、安静(保護)と冷却、圧迫、挙上によって、炎症が悪化しないようにしましょう。
初期の段階であれば、安静によって痛みは引きやすくなる傾向にあります。
しかし、安静にしすぎると血流の低下を招くため、ストレッチや体操など、できる範囲で患部を動かすことが大事です。
もし痛みがなかなか緩和しないという場合は、速やかに医療機関や整骨院にご相談ください。
肘や肩の痛みを起こさないための予防法
肘や肩の痛みが落ち着きましたら、日頃のケアで再発を防止しましょう。
具体的には、次のような方法が挙げられます。
●基礎トレーニングの実施
基礎的な体力がないと、筋肉や関節周辺の組織を痛めやすくするおそれがあります。
特に初心者の方は、走り込みや補強運動(手首や肩、体幹の強化)といった、基礎トレーニングを怠らないようにしましょう。
●疲労をためない(メニューの見直し)
肘や肩の痛みを繰り返している場合は、オーバーユースになっている可能性があります。
練習メニューや練習時間などを、1度見直してみましょう。
●ウォーミングアップ、クールダウン
急に運動を始めると、筋肉や関節を痛めやすくなるおそれがあります。
運動前には、必ずウォーミングアップを行うようにしてください。
また、疲労をしっかりと抜くためにも、運動後にクールダウンすることをおすすめしています。
・ウォーミングアップ
筋肉を伸ばしすぎると、筋収縮力の低下を招くことがあります。
じっくりと伸ばすストレッチ(静的ストレッチ)は控えて、軽いジョギングや体操をメインに行いましょう。
・クールダウン
運動後には、じっくりと伸ばす静的ストレッチが有効とされます。
血行を改善することで、疲労物質が排出されやすくなります。
また、回復力を高めるためにも、毎日7時間以上は睡眠をとるようにしましょう。
●ストレッチ
肘を伸ばした状態で「手首をそらせる」「手首を手のひら側に曲げる」「手首を曲げた状態で、内側にひねる」といった方向にストレッチを加えてください。
また、肩肘にかかる負担を軽減するためには、肩甲骨まわりの柔軟性も合わせて高めておきましょう。
●正しいフォームの意識
手打ちや手投げになっていると、肩肘に負担がかかりやすいです。
肩や肘を繰り返し痛めている方は、コーチやトレーナーと相談して、1度フォームを見直してみましょう。
●テーピング
運動中はテープで患部を保護しておくと、筋肉や関節にかかる負担の軽減を期待できます。
アシスト整骨院の
【テニス肘・野球肘・野球肩】
アプローチ方法
継続的にスポーツや運動をしていると、それ程大きな負荷ではなくても、同じ部位に繰り返し力が加わることになります。
そして繰り返しの負担により疲れた身体の組織が、十分に回復する前にさらに負担をかけることで痛みが出ます。
また、「休養」「睡眠」「栄養の不足」「自分の身体に合った使い方をしていない」といったことも原因になります。
一般的には運動を休み、安静にしていれば回復していくとされていますが、当院ではなるべく運動を休まず続けながら症状を改善できればと考えています。
施術としては、手技や電療を中心にして、超音波や筋膜リリースを加えながら痛みを取っていきます。
また、ストレッチやトレーニング指導をさせていただき、身体の使い方やフォームの改善して再発の防止を目指します。
好きなスポーツを長く続け、健康で快適な毎日を送るためにも、痛みを放置せず早めの対処が重要です。
著者 Writer
- サカモト ユウサク
坂本 勇作 - 【資格】 柔道整復師
【生年月日】 1984年9月7日
【血液型】 A型
【出身地】 埼玉県
【趣味】 映画鑑賞、お城巡り
【得意な施術】 骨格矯正、首・肩の症状
▼患者様へひとこと
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